物にできないモノU

世の中には物にできないモノというものがあります。でも物にして表さなければ表現できないモノも存在します。
この腕時計も私の心という「モノ」の「物」による表現です。

オフィチーネ パネライ ルミノール クロノグラフ ダイヤル面と側面




ムーブメント(エル・プリメロ)




リューズガード(閉状態と開状態の比較)


とうとう流行りモノに手を出してしまいました。パネライです。
その中でも、クロノ好きの私はルミノールクロノグラフを買ってしまいました。

もともとイタリア海軍向け軍用時計としての歴史を持つパネライは、東西冷戦の終結ともに、一時期業績不振に陥りますが、
97年よりヴァンドーム(現リシュモン)グループの傘下に入り、98年より自動巻ムーブタイプをもって、国際的にデビューしました。
ダイバーウォッチのルミノール・サブマーシブルです。また99年には40ミリのコンテンポラリーシリーズを発表しています。

此処に紹介したのは、PAM00072という型番を持つクロノグラフ。ムーブメントは言うまでも無くゼニスのエル・プリメロを搭載しています。
また、ケースとブレスレットはチタンとスティールの組み合わせとなっています。
チタンを使用することにより、153.3グラムと見た目より遥かに軽量に仕上がっています。

パネライの特徴は、なんと言ってもリューズガードにあります。リューズを梃子の原理で押さえつけるレバーの存在により、200M防水を実現しています。
また、リューズガードのモチーフは、ブレスレットにも繰り返し使用されています。

この時計を買った動機は、恥ずかしながら当時の時計雑誌に煽られてしまったことにつきます。スタローンも使っている。
パネライのケースとエル・プリメロのムーブのコラボレーション、これは買うしかない!てなもんです。
当時のパネライの人気はすごく、そこいらのお兄ちゃんまでが着けているのをよく目にしました。私もその仲間入りをしちゃったわけです。

でも、私の細腕に似合う訳も無く、結果として現在は私より遥かにマッチョな弟の腕に収まっています。
私が大病で倒れた時に助けてくれた、そのお礼というわけです。
人は身の程にあった買い物をしなくてはいけない、そういった教訓を与えてくれた時計でした。
(余談 現在この時計は中古市場で随分高値で取引されているみたいです。弟に返してもらおうかな?)


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