温 故 知 新
1970年代、今から40年くらい前、「パルサー」という腕時計が発売されました。
この時計は、「デジタル表示の腕時計」という画期的な商品で、まだ学生だった私にも
強い印象が残っています(当然、買えませんでしたが)。
唯、当時のLEDでの時刻表示は電池の消耗が激しく、比較的短命に終わった記憶があります。
尚、セイコーがパルサーの商標を買い取ったという話がありますが、
不勉強で、その辺の事情は良く知りません。ご存知の方はお教え下さい。
ハミルトン パルソマティック
その「パルサー」が復刻されました。一目惚れです。第一印象は「何てかっこいいんだろう!」でした。
今は(ある事情があって)、時計にうつつを抜かしている場合ではないのです。
何とか忘れようと努力しました。今となっては笑ってしまいますが、時計の実物大の画像データを
手持ちの時計に貼り付けて、買ったつもりになったりしました。(逆効果でしたが)
それどころか、買いたい気持ちに火をつける結果となってしまいました。
取り敢えずスペックを調べてみました。するとすごい腕時計である事が、分かってきました。
何と、自動巻きの液晶表示のデジタル腕時計、しかもパワーリザーブは120日というとんでもないものでした。
デジタル表示の腕時計は、過去にもありましたが、電池寿命が短いという欠点があり、比較的短い期間で、
すたれてしまった記憶があります(アナログ時計には残時間が、感覚的に分かるという長所もありますね)。
後、いたずらに高機能を追わず、時・分そしてカレンダー表記(竜頭で表示を切り替えます)のみという
潔さも気に入りました。
エボーシュは、ETA:H1970・自動巻き充電クォーツを、シースルーバックで使用しています。
汎用のエボーシュを使用していることは、他社からも同じような腕時計が発売されるかも
しれませんが、パルサーの後継者としての位置づけは揺らぐものでは無いと思います。
バリエーションは、ブレスと筐体の仕様の違いを含めて4種類があるようです。
筐体の大きさは、縦38.5x横48mm。縦幅が短い分、実際の使用感は快適です。
私は、ここでの写真でもお分かりのようにSSラバーベルト仕様を購入しました。
ブレス仕様では、あまりにも目立ちすぎるように思ったからです。
間違いでした。この時計は人目を引きます。そして、何故だか今のところ、皆に好評です。
私はこのページのテーマとして、「温故知新」とつけました。その理由は既にお分かりの事と思います。
「パルサー」という過去の名機が、その欠点が改良されて、新たに「パルソマティック」として生まれ変わる。
この言葉以上に相応しい言葉を思いつく事が出来ませんでした。
古くてそして新しい。本物は決して古びないものだと思います。
そういう意味で、この「パルソマティック」は本物だ、と確信しています
(ブレス仕様の写真を追加しました)