大人の玩具

人は物を好きになる時に、大きく2つのパターンがあるような気がします。
1つは言うまでもなく、自分の好みに合ったものを好きになるパターン。
そしてもう1つは、自分の好みとはまったく違ったものを好きになるパターン。
今回、私は初体験の好きになる気持ちを味わってしまいました。

アラン・シルベスタイン クロノマリーン




標題を聞いて、思わずニヤリとした貴方、残念ながら時計のお話です(当たり前か)。
初めて、アランの時計をネットショップで見かけた時の第一印象が、正直これでした。
○・□・△を組み合わせたキッチュな造形に赤・緑・黄色・白という派手な配色。そしてゴロンと分厚い筐体。子供のおもちゃにしか思えません。
そして、価格を見てあっとびっくり!。こんなおもちゃがどうしてそんなに高いんだ!。子供のおもちゃどころの騒ぎではありません。
それが、アラン・シルベスタインの時計に持った第一印象でした。そして、興味半分に店頭に足を運ぶことになるのです。

そして、実物を手にとって又びっくり!。なんという造りの良さでしょう。シースルーバックからは、独自に手を入れたヴァルジュー7751を、
金色のローター越しに見ることが出来ます。ねじ込み式の三角の緑色の竜頭は、きちりと三角形の頂点がダイヤル方向に止まりますし、
サファイヤグラスには、無反射コーティングが施され、ガラスの存在すら忘れてしまいそうです。
そして、なんと言っても、この分厚いPVDコーティングされた筐体の重さは、装着した人に時計の存在を主張して止みません。

この時計は、薄くて軽いこと、そして時間を正確に知ることのみが、良い時計の条件だと思い込んでいた私の既成概念を、
軽々と吹き飛ばしてくれました。(大体、日本人の感覚では、もしこういう時計が商品化プランに上ったとしても、
企画段階で撥ねられるでしょうね。もし、僕が企画責任者だったらそうしていました。外したら怖いですからね。)

アイデアに詰まってしまった時に、アランの時計を嵌めていると、いい案が浮かんできそうな気がするのは、私だけでしょうか?。
(でも、会社にこの時計を嵌めていくのは、勇気がいるかも知れませんね)。


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